[00:00.502]雨が降った花が散った

[00:03.168]ただ染まった頬を想った

[00:06.138]僕はずっとバケツ一杯の月光を呑んでる

[00:12.644]本当なんだ夜みたいで

[00:15.255]薄く透明な口触りで

[00:18.138]そうなんだ、って笑ってもいいけど

[00:22.905]

[00:23.790]僕は君を待っている

[00:29.899]

[00:51.195]夏が去った街は静か

[00:54.154]僕はやっと部屋に戻って

[00:57.277]夜になった

[00:59.074]こんな良い月を一人で見てる

[01:03.287]本当なんだ、昔の僕は涙が宝石で出来てたんだ

[01:09.238]そうなんだ、って笑ってもいいけど

[01:14.248]

[01:15.573]声はもうとっくに忘れた

[01:18.468]想い出も愛も死んだ

[01:21.401]風のない海辺を歩いたあの夏へ

[01:29.775]

[01:31.383]僕はさよならが欲しいんだ

[01:37.912]ただ微睡むような

[01:43.205]物一つさえ云わないまま

[01:49.294]僕は君を待っている

[01:55.197]

[02:04.901]歳を取った一つ取った

[02:07.752]何も無い部屋で春になった

[02:10.700]僕は愛を、底が抜けた柄杓で呑んでる

[02:17.091]本当なんだ味もしなくて

[02:19.568]飲めば飲むほど喉が乾いて

[02:22.584]そうなんだって笑ってもいいけど

[02:28.365]僕は夜を待っている

[02:33.356]

[03:01.153]君の鼻歌が欲しいんだ

[03:07.748]ただ微睡むような

[03:13.564]物一つさえ云わないまま

[03:19.441]僕は君を待っている

[03:24.349]

[03:25.202]君の目を覚えていない

[03:31.385]君の口を描いていない

[03:37.467]物一つさえ云わないまま

[03:43.443]僕は君を待っていない

[03:49.296]君の鼻を知っていない

[03:55.464]君の頬を想っていない

[04:01.145]さよならすら云わないまま

[04:07.364]君は夜になって行く